初学者のトルコ語学習ノート

「しっかり学ぶトルコ語」(ベレ出版)を使った、トルコ語学習のブログです。

第1部・第3課「名詞の格」(p79-80)

処格(p78-80) ※前回からの続き
p79-1
Çocuklar: çocuk +ler(pl.) 子供たちは。okulda: okul +de(loc.) 学校に(いる)。
p79-2
Ben: 私は。işyerindeyim: işyeri +n(?)* +de(loc.) +y(連音) +im(1sg.) 職場に(私はいる)。
*この部分については下記参照。
p79-3
Siz: あなたたちは。neredesiniz: nerede(loc.) +siniz(2pl.) どこに(あなたたちはいますか?)。
p79-4
Kedi: 猫は。balkonda: balkon +de(loc.) ベランダに(いる)。
p79-5
Araba: 車は。garajda: garaj +de(loc.) 車庫に(ある)。mı: mi 〜か?
p79-6
Çiçek: 花は。vazoda: vazo +de(loc.) 花瓶に(ある)。
p79-7
Öğretmen: 先生は。okulda: okul +de(loc.) 学校に。değil: いない。

p80-1
Kitap: 本は。rafta: raf +de(loc. 子音同化) 棚に。değil: ない。
p80-2
Tren: 電車は。her: 各々の。istasyonda: istasyon +de(loc.) 駅に。durdu: [durmak](+loc.)に停まる。
p80-3
Taro: 太郎は。bu: この。istasyonda: istasyon +de(loc.) 駅で。indi: [inmek](+loc.)で降りる。
p80-4
Burada: bura +de(loc.) ここに。üç: 3。kişi: 人が。var: いる。
p80-5
Burada: bura +de(loc.) ここで。toplantı: 会議が。var: ある。
p80-6
Taro: 太郎は。evde: ev +de(loc.) 家に。değil: いない。
p80-7
Taro: 太郎は。evde: ev +de(loc.) 家で。televizyon: テレビを(acc.)。seyrediyor: [seyretmek] (+acc.)を見る / seyret(d) +iyor(進行相 3sg. 子音同化) 見ている。
p80-8
Televizyonda: televizyon +de(loc.) テレビで。iyi: いい。program: 番組は。yok: ない。
p80-9
Televizyonda: televizyon +de(loc.) テレビで。haberleri: haber +ler(pl.) +i(acc.) ニュースを。seyrettim: [seyretmek] (+acc.)を見る / seyret +di(過去 子音同化) +m(1sg.) 私は見
た。

謎?の"n"
p79-2のişyerindeyimですが、işyeri +n +de +(y) +im の"n"が何を表しているのか、実はよくわかりません。"n"は2人称単数属格助詞かと思った(これ自体は文法的にあり得るはず)のですが、訳を見ても「君の」とは書いてないし、検索で işyerinde を調べてみても、その意味が含まれていないようなのです。もしかしたらこういった形での連音もあるのかなとも思ったりもしたのですが、連音について調べても、語尾が3人称単数属格以外で後ろに処格助詞 -de が付く場合、間に連音 -n- が入るといった解説は見つかりません。ただ、Redhouseで調べてみると、見出しに「işyeri, -ni」とあるので、この「-ni」がヒントになりそうな気がします。もしかしてこれは、対格助詞 -i(さらに共格・具格以外の格助詞)が付くと、3人称単数属格 -(s)i の後のように -n- という連音が入る、ということを示しているのかも知れません。とにかくここは初学者には決定しがたいので、詳しい方にご教示いただきたいところです。
<<追記>>
これは iş(仕事) +yer(場所) +i(3sg.gen./işを指す) +n(連音) +de(loc.) +y(連音) +im(1sg.) というふうに品詞分解できることが分かりました。辞書では işyeri と1語で見出し語となっていますが、実はこれ、 iş yeri の合成語なんですね(検索すると、この分かち書きが候補に出てくるので気づきました)。そういえば、p78-7に aybaşında という語がありましたが、この aybaşı も ay başı の合成語でした。この合成語 aybaşı もRedhouseに載っている(ただし「月の始め」から転化したと思われる「月経 menstruation 」の意味しかありません)のですが、やはり見出しには「aybaşı, -ni」とあります。恐らく上で推測したように、この「-ni」は、格助詞の前に連音 -n- が入ることを示しているのでしょう。語尾が -(s)i になっている単語は、語尾が3人称単数属格である合成語の可能性があることは、今後注意する必要がありますね。