初学者のトルコ語学習ノート

「しっかり学ぶトルコ語」(ベレ出版)を使った、トルコ語学習のブログです。

第2部・第1課「動詞の原形と活用」(p102-111)

そんな訳で、このブログも第2部「動詞のはなし」に入りました。今までは例文に関して全て解説を入れていましたが、このやり方では結構時間もかかってしまうため、これからは、文法的に解説や補足が必要な箇所に絞って解説を入れたいと思います。それ以外に何か分からないなぁ…という点がありましたら、このブログにでもコメントください。もちろん私も初学者なので、すべての質問に必ず答えられるかは不安ではありますが、初学者同士で一緒に勉強できたらなぁと思います。

それと告知になりますが、ブログの他にtwitterのアカウントも作りました。

こちらの方でも交流できればと思います。

p102-7
Anneme: anne(母) +m(1sg.gen.) +e(dat.) 私の母に。
p102-8
Arkadaşıma: arkadaş(友人) +(i)m(1sg.gen.) +e(dat.) 私の友人に。

p103
不定形動詞・定形動詞
gitmek: (abl.)から(dat.)に行く。
bakmak: (dat.)を見る。*acc.ではない。

p104-1
sağlıksız: sağlık(健康) +siz(否定を示す形容詞を作る接尾辞 / p179参照) 不健康な。
cf. sağ: 右(の)、健康な。
p104-7
çıkmak: (abl.)を出る、〜から出る。*acc.ではない。
p104-9
Ödevlerinizi: ödev(宿題、義務) +ler(pl.) +(i)niz(2pl.gen.) +i(acc.) 君たちの宿題を。
p104-10
yalan söylemek: 嘘をつく (= yalan atmak)
yalan: 嘘。söylemek: 言う、話す。atmak: 投げる、捨てる、打つ。

p105
geçmek: (abl.)を通る、〜を通り過ぎる。

p106-2
Sessiz: ses(音、声) +siz(否定を示す形容詞を作る接尾辞 / p179参照) 音のない、静かな。
*p106 丁寧語の命令文 Gidiniz!、Gitmeyiniz! にある「言ってください」、「言わないでください」とあるのは、「行ってください」、「行かないでください」の誤り。

p110-3
o kadar: こんな(そんな、あんな)に、これ(それ、あれ)ほど。
kadar: ① 〜ほど(の)、ぐらい(の)*。② (dat.) + kadar: ~までに。
*名詞には格助詞は付かないが、人称代名詞は所有格。senin kadar 君ほど(の)、君ぐらい(の)。
p110-4
Sağlığına: sağlık(健康)/k→ğ(子音同化) +i(3sg.gen.) +n(連音) +e(dat.) 彼の健康に。
dikkat etmek: (dat.)に注意する。
p110-5
teslim etmek: (acc.)を手渡す、提出する。

p111-2
geç gelmek: (dat.)に遅れて来る、遅刻する。
p111-5
gecikmek: (dat.)に遅れる。(=geç kalmak, geç olmak)

第1部・第4課「名詞の名詞による修飾」(p92-100)

この箇所は文法的には重要な箇所ですが、「しっかり学ぶトルコ語」では詳細に解説されており、品詞分解する文もないため、以下軽いメモにとどめておきます。

・名詞による名詞の修飾・第1パターンと同じ用法(材料を示す)として、「修飾名詞+奪格(-den) + 被修飾名詞」の形もあります。
参照: 「読本」p31
kardan adam 雪だるま (kar: 雪、adam: 人)
kağıttan bayrak 紙の旗 (kağıt: 紙、bayrak: 旗)

・p99-100「トルコ語の所有格と属格の相互作用」については、「子音同化と連音について」と「指示代名詞と疑問代名詞の格変化」にまとめなおしています。ちなみに疑問代名詞 ne について、「しっかり学ぶトルコ語」では所有格を neyin のみ挙げていますが、nenin の形もあります。
参照: 「読本」p38

指示代名詞と疑問代名詞の格変化

「しっかり学ぶトルコ語」では、指示代名詞と疑問代名詞の格変化については主格と共格(具格)でしか扱われていません。ここでは他の格についてもまとめておきます。

指示代名詞: bu, şu, o(物・人)

f:id:kalem:20170731015856p:plain

指示代名詞: bura, şura, ora(場所)

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burası, şurası, orası

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疑問代名詞: kim, ne, nere, hangisi

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neについて
・所有格は nenin と neyin 、与格は neye と niye の2種類がある。
・与格 niye と奪格 neden は「なぜ」の意味でも使われる。
・奪格 neden は名詞として sebep(原因・理由)の代わりに用いられる。
(例)Yangının nedeni belli değil. 火事の原因は明らかではない。
*「読本」p38参照。

第1部・第3課「名詞の格」(p91)

具格(p91)
p91-1
Trenle: tren +le(inst.) 電車で。gitti: [gitmek] 行く / git +di(過去 3sg. 子音同化) (彼・彼女は)行った。
p91-2
Taro: 太郎は。bugün: 今日。işe: iş +e(dat.) 仕事に。arabayla: araba +y(連音) +le(inst.) 車で。gitti: [gitmek] (dat.)に行く / git +di(過去 3sg. 子音同化) (彼・彼女は)行った。
p91-3
Kapıyı: kapı +y(連音) +i(acc.) ドアを。tornavidayla: tornavida +y(連音) +le(inst.) ドライバーで。açtık: [açmak] 開ける / aç +di(過去 3sg. 子音同化) +k(1pl.) (私たちは)開けた。
p91-4
Onlar: 彼らは。yemeği: yemek +i(acc. 子音同化) 食事を。çubukla: çubuk (長い棒、箸) +le(inst.) 箸で。yerler: [yemek] 食べる / ye +r(習慣・格言相) +ler(3pl.) (彼らは)食べる。
p91-5
Evi: ev +i(acc.) 家を。mangalla: mangal +le(inst.) 火鉢で。ıstıyoruz: [ıstımak] 暖める / ıst(ı) +iyor(進行相 母音脱落) +uz(1pl.) (私たちは)暖める。
p91-6
Bu: 君は。mektubu: metkup +i(acc. 子音同化) 手紙を。neyle: 何をつかって(inst.)。yazdın: [yazmak] 書く / yaz +di(過去) +n(2sg.) 君は書いた(か?)。
p91-7
Takım: チームは。maçı: maç +i(acc.) 試合を。onunla: 彼によって(inst.)。kazandı: [kazanmak] (acc.)を手に入れる、に勝つ / kazan +di(過去) 勝った。
p91-8
Ben: 私は。bunu: これを(acc.)。ona: 彼に(dat.)。seninle: 君によって(inst.)。bildirdim: [bildirmek] 知らせる / bildir +di(過去) +m(1sg.) (私は)知らせた。
cf.
bilmek: (acc.)を知る。
bildirmek: bil +tir(使役 子音同化) +mek / (acc.)を(dat.)に知らせる。
p91-9
Bunu: これを(acc.)。hangisiyle: hangisi +y(連音) +le(inst.) どれで。kestin: [kesmek] 切る / kes +di(過去 子音同化) +n(2sg.) (君は)切った(か?)。Şununla: これで(inst.)。mı: mi ですか?
p91-10, 11
Ankara'ya: Ankara +(') +y(連音) +e(dat.) アンカラに。uçakla: uçak +le(inst.) / uçak ile 飛行機で。gittik: [gitmek] (dat.)に行く / git +di(過去 子音同化) +k(1pl.) (私たちは)行った。

第1部・第3課「名詞の格」(p88-90)

共格(p88-90)
p88-1
Öğretmenle: Öğretmen +le(com.) 先生と。gitti: [gitmek] 行く / git +di(過去 3sg. 子音同化) (彼・彼女は)行った。

p89-1
Ben: 私は。teyzemle: teyze +m(1sg.gen.) +le(com.) 私の叔母と。oturuyorum: [oturmak]  住む / otur +iyor(進行相) +um(1sg.) (私は)住んでいる。
p89-2
Ali'yle: Ali +(') +y(連音) +le(com.) アリと。Taro: 太郎は。konuşuyorlar: [konuşmak] 話す / konuş +iyor(進行相) +lar(3pl.) (彼らは)話している。
p89-3
Taro: 太郎は。Ayşe'yle: Ayşe +(') +y(連音) +le(com.) アイシェと。evlenmek: (com.)と結婚する / 結婚することを。istiyor: [istemek] 〜を望む、〜したい / ist(e) +iyor(進行相 3sg. 母音脱落) (彼は)したい。
p89-4
Kiminle: 誰と(com.)。sinemaya: sinema +y(連音) +e(dat.) 映画に。gittin: [gitmek] (dat.)に行く / git +di(過去 子音同化) +n(2.sg.) 君は行った(か?)。
p89-5
Ali: アリは。Taro'yla: Taro +(') +y(連音) +le(com.) 太郎と。tenis: テニスを(acc.)。oynuyor: [oynamak] (運動などを)する / oyn(a) +iyor(進行相 3sg. 母音脱落) (彼は)している。
p89-6
Ali: アリは。Taro ile: 太郎と。tenis: テニスを(acc.)。oynuyor: [oynamak] (運動などを)する / oyn(a) +iyor(進行相 3sg. 母音脱落) (彼は)している。
p89-7
Ayşe: アイシェは。Çihiro'yla: Çihiro +(') +y(連音) +le(com.) 千尋と。telefonlaştı: [telefonlaşmak] (com.)と電話する / telefonlaş +di(過去 3sg.) (彼女は)電話した。
p89-8
Ayşe: アイシェは。Çihiro ile: 千尋と。telefonlaştı: [telefonlaşmak] (com.)と電話する / telefonlaş +di(過去 3sg.) (彼女は)電話した。
p89-9
Siz: あなた達は。onunla: 彼と(com.)。gidin: [gitmek] 行く / git(d) +in(命令 2pl. 子音同化) (あなた達は)行って。lütfen: どうぞ〜してください(丁寧な命令)。
p89-10
Sen: 君は。neden: なぜ。benimle: 私と(com.)。gelmiyorsun: [gelmek] 来る / gel +m(e)(否定) +iyor(進行相 母音脱落) +sin(2sg.) (君は)来ない(のか?)。

p90-1
Ögretmen: 先生は。beni: 私を(acc.)。seninle: 君と(com.)。karıştırtı: [karıştırmak] (acc.)を(com.)と混同する / karıştır +di(過去 3sg. 子音同化) (彼・彼女は)混同した。
cf. 
karmak: (acc.)を混ぜる。
karışmak: kar +(相互態) +mak / (com.)と混ざる、混乱する。
karıştırmak: kar +(相互態) +tir(使役態/自→他動詞) +mak / (acc.)を(com.)と混ぜる。
※相互態・使役態はp160-162。

子音同化と連音について

今回は子音同化と連音についてまとめてみました。「しっかり学ぶトルコ語」もそうですが、母音調和や子音同化といった項目は、文法書のたぐいでは、はじめの方(最初から読んでいく場合は、文字も文法も慣れていない段階)で取り上げられています。その時点では母音調和は何とか分かっても、子音同化や連音は読んでもほとんど頭に入らないでしょうから、ここは読まずに飛ばしておいて、後になってから何度もその部分に戻って見返すのが一般的かと思います(p5の「この本の特徴と使い方」にもそうするように書いてありますね)。まあ、それもだんだん面倒になってくるので、ある程度文法にも慣れてきた?このあたりで、いちどまとめ直しておくのも悪くないでしょう(まだ完全には覚えられないかもしれませんが…)。なお読み進めていく過程で、この項目は追記やまとめ直しもすることになるかと思います。
※「文法・会話」p7-8、「読本」p12-14。


子音同化

a. (2音節以上の名詞、動詞基部など) p, ç, t, k, nk で終わる語 +母音
b, c, d, ğ, ng

※ -in (所有格助詞)を付けた場合

 p (+母音)  →b  cep (+in)  →cebin  ポケットの
 ç (+母音)  →c  piliç (+in)  →pilicin  ひよこの
 t (+母音)  →d  dört (+in)  →dördün  4の
 k (+母音)  →ğ  erik (+in)  →eriğin  梅の
 nk (+母音)  →g  renk (+in)  →rengin  色の

主な例
対格助詞 -i、与格助詞 -e、所有格助詞 -in、属格助詞(3sg.) -i
yemek →yemeği (食事を)、amaç →amaca (目標へ)
çocuk, kitap →çocuğun kitabı (子供の本)
動詞基部が -t +iyor(現在形) → -diyor
etmek (する): et (+iyor) →ediyor (している)
動詞基部が -t +in (命令 2pl.) / +iniz (丁寧な命令 2pl.) → -din, -diniz
gitmek (行く): git (+in) →gidin (行け) / git (+iniz) →gidiniz (行ってください)
-ecek(予定相) +im(1sg.), +iz(1pl.) → -eceğim, -eceğiz
göstermek (見せる): göster +ecek +im →göstereceğim (私は見せる予定だ)
ögrenmek (学ぶ): ögren +ecek +iz →ögreneceğiz (私たちは学ぶ予定だ)

b. 無声子音( ç, f, h, k, p, s, ş, t ) +c, d, g ç, t, k
主な例
-ci (接尾辞、〜する人、者) → -çi

balık +ci →balıkçı (漁師)
-di (過去) → -ti
gitmek (行く): git +di →gitti (行った)
-dir (コピュラ3sg.) → -tir
genç (若い) +dir →gençtir (彼は若いです)
-de (処格助詞)、-den (奪格助詞) → -te, -ten
otobüs +de →otobüste (バスで)
at +den →attan (馬から)
-gi (接尾辞、動詞基部に付けて動詞を名詞化する) → -ki

asmak (ぶら下げる): as +gi →askı (ぶら下げるもの、ハンガー)
biçmek (裁つ): biç +gi →biçki (裁断)


連音(介入子音)

a. 母音+母音 →間に
n, s, y, ş が入る

para +i (対格助詞) →parayi (お金を)
para +e (与格助詞) →paraye (お金に)
para +i (3sg.属格*助詞) →parasi (そのお金)
Kobe +in (所有格*助詞) →Kobe'nin (神戸の) 
iki +er(接尾辞、〜ずつ) →ikişer (2つずつ)

*su (水)の場合
属格では -s- ではなく -y- 、所有格では -n- ではなく -y- が入る。
Osaka'nın suyu (大阪の水)、suyun tadı (水の味)

疑問代名詞 ne (何)の場合
所有格(何の)は nenin と neyin の2種類がある(参照)。属格も nesi と neyi の2種類がある。
Ögretmenin nesi / neyi ? (先生の何?)

 
b. 3sg.属格 -(s)i +格助詞(共格・具格以外)→ 間に -n- が入る

(対格 -i, 与格 -e, 所有格 -in, 処格 -de, 奪格 -den)
parasi +i →parasini (そのお金を)
※子音で終わる語の場合、2sg.属格は-inとなるため、このとき格助詞が後ろにくると、3sg.属格と同じ形になる(「モジュール」注意2を参照)。
evini → ev +(i) +n +i 君の家を / ev +i +(n) +i 彼/彼女の家を

c. 母音+共格/具格 -le →間に-y-が入る
öğrenci +le →öğrenciyle(学生と)
annesi +le →annesiyle (彼/彼女の母と)
※p100では、3sg.属格 +le の場合のみ言及されているが、母音で終わる名詞にもこのルールは適用される。「モジュール」参照。

接尾語-ci(-çi)について

「しっかり学ぶトルコ語」p84に接尾語-ci(-çi)を使った名詞(balıkçı、çellocu)が出てきたので、-ci(-çi)についてまとめておきました。なお-ci(-çi)については、p259にも解説があります。
参照:「文法・会話」p93、「読本」p170

主な意味:「〜(する)人、者、師、家、屋、主義者」
※前に無声子音 ç, f, h, k, p, s, ş, t があるとき、-ci → çiになります。

1. その名詞に関する仕事をする人を表わす。
gazete 新聞 / gazeteci 新聞記者
iş 労働 / işçi 労働者
kapı ドア / kapıcı ドアマン
süt ミルク / sütçü ミルク屋
tarih 歴史 / tarihçi 歴史家
edebiyat 文学 / edebiyatçı 文学者
şarkı 歌 / şarkıcı 歌手
çiçek 花 / çiçekci 花屋
balık 魚 / balıkçı 漁師
çello チェロ / çellocu チェロ弾き
cf. manav 八百屋、kasap 肉屋、rehber ガイド、şoför 運転手

2. 名詞の表わす主義を持っている人あるいは党に入っている人を表わす。
cumhuriyet 共和政体 / cumhuriyetçi 共和党員・共和主義者
kral 王・国王 / kralcı 勤王家・王制主義者

3. 名詞の表わすことをその人の性格あるいは癖としている人を表わす。
yalan うそ / yalancı うそつき
şaka 冗談 / şakacı 冗談好き
kavga 喧嘩 / kavgacı 喧嘩好き

4. 名詞の表わすことを(職業としてでなく)する人を表わす。
dava 告訴 / davacı 告訴人
şikâyet 不平・文句 / şikâyetçı (~に)文句を言う人
kira 貸し / kiracı 借りる人
ara 間 / aracı 仲裁人
ön 前・先 / öncü 革新者
yol 道 / yolcu 旅人・乗客

cf. -(y)ici:(動詞基部+)〜する人(名詞)、〜する…(形容詞)
üretmek 生産する / üretici 生産者
okumak 読む / okuyucu 読者
göze çarpıcı 人目を引く… / çarpmak: (+dat.)に当たる
dikkat çekici 注目すべき… / dikkat注意(を) çekmek: (+acc.)を引く

cf. 接尾語 -lik
・上記1の名詞に付いて、その職業を表わす名詞になる。

gazeteci 新聞記者 / gazetecilik 新聞記者業
kapıcı ドアマン / kapıcılık ドアマン業
edebiyatçı 文学者 / edebiyatçılık 文学者の仕事
tarihçi 歴史家 / tarihçilik 歴史家の仕事
cf. doktor 医者 / doktorluk 医業
memur 役人 / memurluk 公務

・上記2の名詞に付いて、その理論を表わす名詞になる。

cumhuriyetçi 共和主義者 / cumhuriyetçilik 共和主義
kralcı 王制主義者 / kralcılık 王政主義

・上記3の名詞に付いて、その人の習慣・癖にしていることを表わす名詞になる。

yalancı うそつき / yalancılık うそつきであること
kavgacı 喧嘩好き / kavgacılık 喧嘩好きなこと